子供たちは如何にして、デジタル社会で育ってきたか? ②

デジタルネイティブ・覚え書き(?) ちゃずけのきろく
を読んで雑感 続き。


息子という名のもう一匹の「デジタル・ネイティブ」について。
大学3年生。親に似て(?)文系学生。工学部の情報学科に行きたかったみたいだったのですが、数学は得意なのに、何せ理科(物理、化学、生物、地学)が全て絶望的に苦手、ということで、経済学部で学んでいます。
彼の「デジタル」歴も妹である高三の娘と似たようなものなのですが(「キッドピクス」「おばあちゃんとぼくと」「PostPet等々)。
異なる部分は彼が中学三年生で渡独する時に彼専用のパソコン、東芝Dynabookを親に買い与えられたことです。海外でのサポートは東芝が一番ということだったので(実際に何度かお世話になってそれは実感しました)、それにしたのですが、後にApple教」に目覚めた息子は、
「あの時に、ク◯Windowsじゃなくて、Macを買ってもらっておけばよかった!」
としつこく言っていました。おまけに私などにはどうやってしたのかわからないのですけれども、デスクトップをMacと同じ壁紙にして、どこで手に入れたのかリンゴシールをDynabookに貼っていたほど。ほんに狂信者は怖いのです。
iPodshuffleを1年間の間に2回も壊してその度にドイツのAppleサポート店に持ち込んで無償で交換してもらっていました。その後どこかでnanoを自分で買ったみたいですが、私は覚えていません。
彼がドイツ生活後半、勉強の合間に励んでいたのは、パソコンの設定をいじることと、何と言っても18歳以下は入れないはずだったのに何故か皆入っていたmixi彼はドイツにいた最後に、インターナショナルスクールからボランテイィアでタンザニアに1ヶ月間行っていたのですが、そこでもmixiやっていたらしいです、本人は知らばっくれていますが。
大学に無事合格して、念願の「人生初めての自分だけの」Macbook proを手に入れました。ネットでAppleStoreに注文して、それが来た日は、彼は徹夜で触っていたのではないかしら。大学入学後はきっと親の目の届かない下宿で、昼夜逆転した生活をしながら、ネット三昧の生活なのだと思います。いつか帰省した時に、「忙しくて、RSSの未読件数が3000件溜まっている。」とか、うっかり漏らしていましたからね。皮肉なことに(?)、彼は今、Windowsのパソコンを売るバイトをしています。更にWindowsを売るバイトで稼いだお金でiPadを絶対に買うそうです、まあいいですけど。
携帯は妹と同じく、ドイツではしょぼいVodafone.。帰国後はdocomo男の子だし、携帯はあまり使っていなかったようです。そして彼も私たちと同じく昨秋にiPhoneに替えて、また新たな段階に入ったようです。勿論息子も、娘や夫と同じくTwittererのようですが、先日面白いことを聞きました。彼が大学でとっている講義の中で、教授がスライドを中心にした授業をなさるものがあるそうなのですが、講義中に学生がTweetするのが認められていて、それが即そのスライドに文字となって反映されるのだそうです(ここで、「それって、ニコ動のコメントみたいな感じ?」と突っ込んだ母は私ですが)。するとそれを読んだ教授がそのTweetを取り上げたり、そこから話が広がったり、という授業なのだそうで。世の中どんどん進んでいるのですね。

まあ我が家の子供たちは親が親で文系なだけに、パソコン組み立てたりプログラム書いたり、というのではなく、専ら使うのみ、という感じだけれど、こういう育ち方をした子供たちが、世の中で徐々にマジョリティーになっていくのだと思います。親である私たちの世代とは違った、考え方、行動、他人との関わり方、で彼らは生きていくのだと思いますが、彼らの世代については私は悲観はしていません。寧ろ彼らの親世代である私たちの方が、柔らかい頭と変わることを恐れない勇気を持たなければ、この先数年で確実に、「デジタルネイティブ」の子供世代との「デジタル格差」が生まれるのではないかと心配します。
PCは会社で使っているので大丈夫だけれど、携帯ではワンセグで野球中継見るくらい、というお父さん!
ガラケーで全てやってしまって、殆どパソコン使わないお母さん!
老いて子供の世話(デジタル面で)にならないように、今から心して時代について行きましょう!