*iPhoneその後 ⑦ OS4にアップデートして家事放棄に至ったり、愛に溢れた若者に感謝すること

「そうそう、今日あたりiPhone のOSを3GSから4にアップデートできるとかだったっけ?」と思いながらはてな人気エントリーを見ていたら、続々とiPhoneアップデートに関するブログ記事が出ていたので、家事の合間にアップデートすることにしました。

「合間に」と言ったけれども、ダウンロードが終わってインストールが始まると、カウントダウンじゃないけれど、
「OS4の画面に変わる瞬間を見逃すものか!」
という妙な気迫に囚われてしまい、アップデートの合間に家事、というか、気もそぞろに洗濯物を干すものと乾燥機に入れるものを選り分けつつ、視線はテーブルの上のiPhone に釘付け。
「画面が変わる瞬間」という、そんなものはなかったけれども、インストールが終わってロックボタンをスライドして現れたのは、地球の壁紙の上にアプリのアイコンが乗っかった画面。

「ホームの壁紙が選べる」とのことだったので、小飼弾氏の今日のブログ(何と朝の5:30にエントリー)404 Blog Not Found]にも出ていた「水滴が飛んだ感じ」の壁紙に設定。

ホームがこんな感じ。う〜ん、こんな何でもないことでも新鮮で感動します。

さて、「噂の(注:主婦界隈では全く噂になっておりませんが)マルチタスクとやらはどうやってやるのかしら?」
とばかり、はてな村に行ってみました、こんな時はきっとGoogleさんに聞くよりも効率的かと思って。
予感的中。はてなダイアリーでは、既に色々な方がOS4の使い方について懇切丁寧に熱く熱く解説してくださっていました。
ふと思いついて、一体いつOS4にアップデートできるようになったのかを見てみると、昨夜夜半ではないですか?きっと皆様、寝ずにずっとアップデート解禁の瞬間をPCの前で待ち続け、解禁と同時にアップロード。かねてより研究済みのOS4の機能を片っ端から試してみられたのでしょう、私が惰眠を貪っている間に。しかも、それだけではなく、それぞれがブログにわかり易い写真付きで操作法をアップして下さっているのです。そしてこれって無償の愛、ですよね。何の見返りがあるわけでもないのに、公共の福祉のために睡眠時間を削ってブログ執筆する若者たち!こういう若者の姿を知らずして、「最近の若者」批判をすべきではないと思いますね。



この間電車の中のこと、年配のおば(あ)さま方が3人ハイキングなんだかウォーキングなんだか知りませんけれど、皆帽子を被って背中にはリュック、という出で立ちで吊り革にぶら下がり大きなお声で若者批判をしておりました。
「最近の若者は、席を譲らないわよね〜」
「『年寄りを敬う』という気持ちが全くないのよ。」
「『年寄り』だけじゃなくて、とにかく『人のために何かする』っていう気持ちがないのよさ。」
(とここで、リュックからペットボトルを取り出し立ったままごくり。)
「若者は『礼儀』とかわかってないのよ、一体これから日本はどうなることやら。」
と盛り上がっておりました。っていうか、ハイキングに行けるくらいの足腰元気であるとお見受けするおば(あ)さま方に席を譲るなどとは若者でなくても私でも躊躇しますね、もしかして逆に失礼かも?と。それと今だからこそ見慣れましたが、女性が立ったままペットボトルのお茶を飲む、というのは決して美しいものではありません、若い子ならまだしも、妙齢の女性でもNGだというのにましてや年配の女性にそれをやられたくありませんねえ。それによくお見かけするのですが、こうやってハイキングに出かける年配のおば(あ)さま方、驚くことに、お茶は上述のように買ったペットボトル、おにぎりはコンビニ、なのですよね。決して自分で入れた麦茶を水筒に詰めてくるでもなく、早起きしておにぎり握ってくるわけでもないようですよ。私の記憶では確か、ペットボトルのお茶やらコンビニのおにぎりが出始めた頃、それを一番批判していたのはその年代の方だったような・・・。



・・・話がもの凄く飛躍しているようですが、今朝、きっと寝ずにOS4の使い方をアップしてくれている善意の若者たちの姿をPCの向こう側に感じた私は、有り難さの余りPCを拝みつつ、何故かそういうことを思い出したのでありました。それって、「人のために何かする」ことだと思うのですよね。でもほぼ徹夜でアップデートして操作を試してブログに書いて、

学校とか会社とか今日お休みですか?

あっ、これは聞いてはいけない質問でしたね。
さて、その後は手当たり次第にアプリを試してみた私です。この頃になると、家事は完全に中断。

・カメラの5倍ズーム・・・クリアで感激
・写真が撮影地でソートできる・・・地図を見ていたら、小田原の先に赤いフラッグが立っているのです

そんなところで写真なんか撮った覚えないんだけど?と思いつつそのフラッグをタップしたら、何と小田原の普茶料理を食べにお茶の先生のお供で出かけた時に、撮るつもりがないのに手があたってしまって写っていた料亭の写真でした。
すごい、すごすぎる!でもこれって疾しいプライベートライフを送っている人々にとっては気をつけないと、例え人物が写っていなくてもどこで撮った写真か?がバレてしまいますね!?
iPodiPhone上でプレイリストが作れるみたいです。
・ファイル機能で、複数のアプリを一つにまとめられる、それもアイコンを重ねるだけでできちゃう
・異なるアカウントを一つにまとめてメールを受信できるのも素晴らしい!一目でメールを管理できます。
・やり方はご親切な皆様のブログを読んで理解してもイマイチ私にはぴんとこなマルチタスク」。これだから、猫に小判、猿にiPhone 状態か?と思いきや、Safariを操作している時にメールが着信しました、そうそうこんな時は、ホームボタンを二度押しするのだとはてなの親切な人々が言っていたと押してみると、下にSMS/MMSのアイコンが出てきました。

それをタップしてメールを見て、またホームボタンを二度押しすると元のSafariに戻れることがわかりました。戻り方もカッコいい〜。

そして今回私が何より感動したのは、iBooksです。ダウンロードして、最初の画面に、どこかで見たような気にさせる懐かしくもシンプルな本棚が現れ、そこに、アメリカ風の味付けになってしまったディズニーの「くまのぷーさん」では決してなく、A.A.ミルン作の「Winnie the Pooh」の本が上段にちょこんと乗っているのを見たときには心を鷲掴みにされてしまいました。

私が小さかった頃、この本は私の部屋の本棚にありました(勿論、日本語訳)。子供たちが小さい時にも、ディズニーの色がついたアメリカ風「ぷーさん」ではなく、この本物の「ぷー」を読んでほしくて本棚に入れてありました。この懐かしい挿絵に、iPhoneの画面上で、iBooksの本棚で巡り会うなんて!というのは、はい、おばさんの感傷です。しかし、スゴいところはその読み易さだけでも、無料で読める本(今のところは英語ばかりですが)の豊富さだけでもなく、辞書機能(英英辞書だけど)でわからない単語の検索もできること!
何て楽しいのでしょう!本当に五感が楽しい!

電車で出会ったおば(あ)さま方は勿論、ガラケーを握りしめている方々にはこの感動を味わって頂けないであろうことは大変残念です。
大袈裟に言うと、21世紀初頭に生きている幸せ、しかも戦火も飢餓もない今の時代に生きる幸せを体現しているデバイスだと思います。
夫と娘にメールして(Apple教信者の息子はとっくにやっている筈)、「今晩、OS4にアップデートする時間だけは確保しておくように」と伝えました。

・・・と時間は経過して、「家事の合間にiPhoneをアップデート」するはずが、はっきり言って、殆ど家事を放棄、した状態で、iPhoneで遊んだ梅雨の季節の一日でした。

結果は、家事崩壊、です、ごめんなさい。