勝間和代をバッシングしたりするような世の中になったら、日本もお終い


勝間和代氏とにしむらひろゆき氏の対談について

勝間さんのすごさと、残念な日本のWEB

↑のモトログ氏の意見に賛成!
勝間氏を非難しひろゆき氏に組する意見が多いようだけれども、私もそれに敢えて一石を投じたい。


勝間氏が、ひろゆき氏との議論の中で、
論点をころころ変えて(番組制作側の意図に沿ったのかもしれないけれど)、
苛ついているように見え(実際にそうだったのかもしれないけれど)、
自論をまくしたてるような議論のやり方で(マッキンゼー仕込みなのかもしれないけれど)、
おまけに「ダメだ、これ」などと議論においてはあるまじき発言までしているのを認めた上で、それでも言いたい。

勝間和代をバッシングしたりするような世の中になったら、日本もお終い!


勝間氏が自著で勧めているような勉強法とか仕事の効率を高める方法とかお金を貯める方法とかには私自身は無縁であり興味もないのだけれども、それでも彼女のような人は稀有な人であると思っている。


勝間和代とは、
会計士を目指して高校生の頃から勉強を始めていた、ということは、1968年生まれの彼女は周囲が浮かれていたあのバブルの時期に高校生/大学生であり、その中で青春の幾ばくかを犠牲にして勉強していたのである(なかなか出来ることではない)。
当時史上最年少で会計士試験に合格してすぐに会計事務所に勤めた、ということは、楽しくお気楽なフツウの女子大生の生活とは程遠いものだっただろう(なかなか出来ることではない)。
おまけに21歳で長女を出産している(安室奈美恵とほぼ一緒)。ヤンママなのである。普通なら(勝間サンは『普通』じゃないかもしれないけれど)、21歳で母になる、というのは大変なことで色々と我慢しなければならないこと、大変なことも多かっただろう(なかなか出来ることではない)。しかも彼女はその後更に2人出産し、立派な3人の娘を持つ母なのである(日本の女性一人が一生に産む子供の数の平均1,37人/2008))。
離婚再婚離婚を経験しつつ、子供を育て、仕事を続け、それだけでも称賛されるべき女性である。仕事の方は、独立して著書を出版するようになって大成功をおさめた彼女だた、その成功を手放さないために、面倒くさいことには口を噤み、自分をちやほやしてくれる信者カツマーの中だけで、ぬくぬくと暮らしていたとしてさえ、誰も彼女を非難することはできない。そんな人は沢山いる。しかし、彼女は居心地のいい場所に留まることなく、少子化や、若者の雇用促進などに関して、傷つくことを恐れずに積極的に発言しているのである。また世界中の難民・被災民の教育支援、自立支援に向けたプログラムに著書の印税20%を寄付しているのである。敢えて名前は出さないけれども、ビジネス書や啓蒙書でベストセラーを出している立派な先生方で、これほどの社会貢献している人がいるだろうか?

少子化問題
彼女自身3人の子持ちなのだから、誰からも後ろ指さされることもないわけで、本人的には老後も安泰なのに、それなのにこの問題について関心を持ち、発言している。
若者の雇用促進問題?
彼女自身の仕事は安定しているのだから、敢えて若者のことまで考えなくてもいいわけであるのに、熱く語るのである。

もう一度言う、
こういう勝間和代をバッシングして喜ぶような社会になったら、日本もお終い!

大体、彼女の魅力というのか、真骨頂は、会計士だったことやコンサルに勤めていたことからくるものではなく、嘗てヘビースモーカーでありワイン1本空けるくらいの酒飲みであり、ゲーム依存であったことを率直に語り、多分自信がないからこそ服装に気を配りネイルをキレイにして少しでも好印象の自分を目指していることを正直に話すところにあるのではないだろうか?
勝間氏の著書を初めて読んだ時、「自分の価値を高めて、成功しよう、成功したい」ということをこんなにも、正直に言う人はそれまでいなかったから、それは新鮮で、虚をつかれた、という感じだった。

熱い人なのである。純真な人なのである。

私自身はその両方ともから随分遠い人間だけれども、だからと言って彼女を非難したり、ましてやバッシングして足を引っ張ろうなどとは思わない。
日本全体が勝間さんのような人にならなければいけないとは思わないし、大体そんなことは無理なのだけれど、社会全体として見た場合、彼女のような人がいないと、彼女のように発言してくれる人がいないと、世の中変わらないどころか、世の中のどこがおかしいかすら私たちは気がつかないのではないだろうか?
だから、私は常日頃はニコニコのコメントが結構好きなのだけれども、今回もう動画自体が消されてしまったが、「ババア、うるさい」等の「他人の足を引っ張って引きずり下ろす」的なコメントには失望した。
また、ひろゆき氏の巧みな物言いに騙された、「ひろゆき、頭いい/かっこいい」という多数のコメントにも、暗い気持ちになった。
本当にひろゆき氏が語る世界観で覆われた社会に日本がなってもいいのだろうか?ということは、稿を改めてまた書くことにする。