小保方氏の会見に対する、May_roma氏こと谷本真由美氏の批判は、公平でないと思うこと

May_romaこと谷本真由美氏のネット上の記事は愛読していて、ケチな私がメルマガ(BLOGOS)も講読しているし、twitterも時々読んでいるし、本も数冊は読んで、はてなダイアリー書評まで書いています。
どころか!
Amazonの注文履歴を見たら、私、谷本氏が出した本全部買っています!

「ショック!アタリ紀行」「中国商い要注意マニュアル」っていう、May_romaマニアじゃなければ買わない本まで買って読んでいます。
これは、世間一般的に見ると「谷本氏のファン」とも言えるのでしょう。

しかし、今回小保方氏問題について、彼女のtwitterでの発言、そして、メルマガでの主張を読んで、大きな違和感を感じました。
それは、谷本氏が小保方氏を批判している論点が、日頃公平で明晰な物言いで、ジェンダーのバイアスなしに世の中をぶった切っていらっしゃる氏の発言とは、大きくズレていたからです。
今回の会見は、理研が出した最終報告書に対して小保方氏が提出した不服申し立て書についてのものであったのですが、谷本氏はその不服申し立て書の内容については、一言も触れずに、小保方氏が会見で涙を見せたことや、弁護士を雇ったことや当日のヘアやメイクについて批判しています。


Vol.31北米と欧州ではなぜ要人が記者会見で涙を流さないのか?  谷本真由美(@May_roma)の「週刊めいろま」 BLOGOS(ブロゴス)メルマガ



谷本氏は、小保方氏が会見の場で泣いたことを、「人前で泣く30歳の大人」「こういう幼稚な人」と表現し、「北欧州や北米では感情を制御出来ない人はリーダーに相応しくないという考え方がある」と言います。

「人前で泣く30歳の大人」と言いますが、2時間半にわたる会見の中で、小保方氏が涙を見せたのはただの1回だけ。
その瞬間にもの凄い音と光りでフラッシュがたかれ(なにしろ、カメラマンはその瞬間を待ち構えていたのですから)、翌日の新聞もテレビもネットも、白いハンカチで涙を押さえるその瞬間の彼女の写真を、紙面や画面に出しました。
実際にハンカチで涙を押さえていたのはたったの5秒ほどであったのに。
これこそ、谷本氏が言うところの、

「こういう状況ならこういうカテゴリの人はこういう風に行動するはず」という型にはまることを期待しているわけです。型にはまったら何となく気分が良い。そう、決まりきった歌舞伎のお芝居を見たいのです。

であったのです。
しかし、物事を公平に見るとすると、小保方氏は2時間半の会見のうち、ハンカチで涙を押さえた5秒ほどの時間以外は極めて感情を抑制して臨んでいたと言えます。
特に、冒頭小保方氏が用意した文章を読み上げた時、会場の記者の誰もが「涙」を、「泣き」を期待していたはずなのですが、彼女は時折、言葉を止めて、感情を制御し、短くはないその文章を最後まで「人前で泣く」ことなどなく、読み終えました。
論文に疑義が起こって以来2ヶ月ほどの間、論文の訂正に追われつつ、調査委員会の調査を受け、自宅もマスコミに囲まれ、メデイアではSTAP細胞発見の時とは手のひら返しのような扱いを受けてきて、精神的に相当参っているはずの人間(←「女性」とも「若い女性」とも書きませんよ、私は)が、集まった記者全員が敵のような会見場の状況の中で、よくぞここまで感情を制御できたものだと、私は、谷本氏とは真逆の感想を抱きました。

しかも、会見の始終を見ていればわかることですが、小保方氏が涙を見せたこの時、質問をしたのは、かの「月刊ザ・リバティー」(幸福の科学出版社が発行する月刊誌)の記者でした。
会場の多くの記者が競って、小保方氏に厳しい口調で質問を浴びせかける中、この記者は、質問の冒頭、

このSTAP細胞、確立すれば人類に対する貢献が非常に高いものだと考えております。

と、それまでの他の記者とは異色の発言をし、更に理研の再現実験には小保方氏が加わらないことに関して、

いわゆる他の研究者がやったところで、当事者がいないところでこの重要な技術がこの世から無くなってしまうというのは、非常に勿体ないなっていうふうに感じますので、この研究、再現の研究に小保方さんが入られる意思・希望があるのかということをお聞かせ下さい。

という、小保方氏の虚を突き、一番琴線に触れる質問をしたのです。
小保方氏の理解者であるような、小保方氏を擁護するような、この質問は、記者個人の姿勢なのか、「月刊ザ・リバティー」に「大きな力が働いている」のか、私にはわかりませんが、とにかく、虚を突かれた小保方氏は、

私はこのSTAPの研究を前に進めたいという強い思いからこの論文を発表しました。それにもかかわらず、すべて私の不勉強、未熟さのせいで研究内容以外のところにばかり注目が集まってしまい、研究がどんどん遅れてしまっていることに本当に、本当に情けなく、本当にこれまで支えてくださった方に申し訳なく思っております。

再現性の実験に参加するかは、私は実は理化学研究所のほうからなんの連絡も受けておりません。なので、どういう体制で再現実験のほうが組まれるのかということも私は詳しくは存じ上げていないのですけれども。

未熟な私に研究者としての未来があるのでしたら、やはりこのSTAP細胞が・・・誰かの役に立つ技術まで発展させていくんだという想いを貫いて研究を続けていきたいと考えております。

と答えたのですが、この最後の部分「やはりこのSTAP細胞が・・・」の部分で、感情の制御が途切れ、涙をハンカチで押さえた、というのが、実際でした。
小保方氏が戦略的に「涙」で何かを訴えるとか、同情をひく、といったシチュエーションではなかったのです。
この「月刊ザ・リバティー」記者の、反則のような質問に対する場面以外では、ハンカチさえ使う場面はなかったのですが、それでも「泣いたことにかわりはないじゃないか」と鬼の首をとったかのように言い募るのは、2時間半の会見の中の5秒ほどの場面を、「涙の会見」「涙ながらに」「時折涙」「お涙頂戴」という言葉で報道したマスコミと同じような、公平でない印象操作になってしまうのではないでしょうか。

アメリカの鉄の女であるヒラリー・クリントンが、2008年の大統領予備選で見せた涙が話題になったことを思い出します。
これは、劣勢が伝えられていたニューハンプシャー州でまだ投票する候補を決めていない有権者の女性に、こう質問された時のことでした。

" My question is very personal. How do you do it? How do you keep up, and be so wonderful? "

予備選の候補者として、浴びせられる質問は厳しいものばかりだったところに、「あなたはどうして志を持ち続けられるのか、そんなに素晴らしいのか?」という、フェイントのような質問をされて、自分の政治への思いを語っている時に、涙ぐんで言葉に詰まってしまったのです。小保方氏の場合とよく似ています。

この時、ヒラリー・クリントン60歳。
小保方氏より倍の人生を生きて酸いも甘いも噛み分けてきた女性、弁護士事務所のパートナーもファーストレディも経験した女性でさえ、長いキャンペーンの中でこういう一瞬があったのです。
彼女が涙ぐんだのはほんの数秒、勿論、彼女もすぐに、感情の制御を取り戻し、冷静に回答を終えています。
私は別に、小保方氏擁護というわけではないのですが、この件に関しては、公平に見て、小保方氏は感情を制御していた、と言わざるをえません。


そして、谷本氏は、同じメルマガ(BLOGOS)で、北欧州と北米の、裁判官、政治家、CEOである女性の、謝罪会見の動画を7本紹介して、

イギリスやアメリカのプロフェッショナルの女性達は色仕掛けも情に訴えかける謝罪もしないのです。声は低く、常に冷静沈着で、淡々と事実を述べます。

情に訴えたり、女性らしさを武器する話し方はしていません。彼女はメディアのプロですが、メイクや服装は極めて地味なものです。

自分の年齢や情に訴えることは一切なく、淡々と事実を述べています。

激しい質問が投げかけられますが、情に訴えたり、CEOが人前で泣くということはありません。


とコメントを付けています。
この谷本氏のコメントに関して違和感を感じるのは、

・今回の小保方氏の会見は、彼女個人の問題であり、組織や会社を率いる「リーダーシップ」とは関係がないこと
・谷本氏自身が律儀に「北欧州や北米」と断り、アメリカとイギリスの女性のみを例に出しているように、これが世界標準だとは思えないこと(南欧州や中米・南米ではどうなんでしょう?)
・谷本氏は、「何でも北欧州や北米式にあわせる必要はないだろう、という人がいるかもしれませんが、なんだかんだ言って、世界の政治やビジネスを牛耳っているのは彼らです。」と言っていますが、今回の小保方氏の会見は、理研の調査委員会が下した結論に対する不服申し立てに関する会見であり、この会見を「北欧州や北米」基準でやる必要は全くないこと、そして小保方氏は、公平に言って、感情を制御していたと言えること

ですね。

また、谷本氏は

ワタクシは小保方氏の記者会見に関しては、見事なプロの仕事という感想を持ちました。

さらに記者会見はお話を消費する人々の期待に見事に応える筋書きになっており、プロの仕事だなと感じました。

と、二度も「プロの仕事」という言葉を使っています。
「プロの仕事」というのが、会見に同席した弁護士に対するものならば、当たり前ではありませんか、彼らは訴訟の「プロ」です。
プロである以上、プロの仕事をするのは当然のことです。
それは、谷本氏の書きぶりでは悪いことのようですが、プロがプロであるのは称賛されこそすれ、悪いことでは全くないでしょう。
私が「プロの仕事」を感じたのは、質疑応答になった時、三木秀夫弁護士は、「先ずは、不服申し立て書に関連すること質問について絞らせて頂いて、それが一通り回ってからその他の質問を受ける」と言ったのですが、例によって記者は事前の準備すらしていないのか、元々そういう質問をする能力がないのか、直に、理研の会見でもさんざんされた同じ質問「STAP細胞は存在するんですか?」というバカの一つ覚えの質問に移ったのですが、三木弁護士が、それを軌道修正をしなかった点です。
結局、質疑応答の途中から、質問の殆どは、「不服申し立て書」とは全く関連しない質問が占めてしまうことになったのですが、それは、弁護士である三木氏から見れば、「狙い通り」のことであったのだと思いました。
何故なら、結果として、小保方氏側からはわざわざ逐一弁明を発信できないようなことで今まで誤解されていたこと(割烹着やらピンクの壁やらノートの数とか)を、彼女の口から答える場を自然に作ることができたから、です。
このマスコミを逆に利用する術は、流石に「プロの仕事」だと思いました。
しかし、それは悪いことではありあせん、当然の仕事であり、それに対してバイアスがかかった見方をしている谷本氏は、どうだったら良かったと言うのでしょうか?


私は今まで、谷本氏のtwitterや著書やメルマガにおける、いわゆる「お下品」とも言える物言いも、それは彼女の「敢えて」の芸風のようなものと勝手に解釈していて、心性は心優しい高潔な人物(メタラーだと思っていたのですが、今回、初めて、「May_roma氏、お前もか!」と言いたくなるような、臆見のみで書いていらっしゃることに、正直驚きました。
谷本氏は、小保方氏が弁護士を雇ったことに関して、こう書いています。

随分素早い調子で食品偽装や不祥事のプロである弁護士が4人も雇われました。研究一筋の研究者であれば、そもそも弁護士など知りませんし、メディア対策などできるわけありません。

谷本氏が言うところの、「30歳のいい歳した大人」ならば、こういう一大事に素早く弁護士を雇うのは当然なのではないでしょうか?
そしてそれが高額の報酬が必要であっても、ここは人生かかっていますから、どうせ雇うのなら実力のある弁護士を選ぶのも当然でしょう。
「研究一筋の研究者であれば、そもそも弁護士など知りませんし」というのは、谷本氏の偏見ではないでしょうか。
谷本氏が小保方氏に「期待していた型」というのが、「30歳を越すのに、弁護士の雇い方もわからずうろうろするような、研究馬鹿」であったとしたら、これは小保方氏に対してだけではなく、男女問わず若い研究者に対する重大な侮辱です。
理研には、小保方氏よりも更に若い年齢でチームリーダーに採用された大変有名で優秀な男性の研究者の方もいますが、彼が同じシチュエーションで弁護士を雇ったとしても、谷本氏は「研究一筋の研究者であれば、そもそも弁護士など知りません」と揶揄するのでしょうか。
まさか、谷本氏に限って、ジェンダーバイアスがかかっているとは思えませんが。
今まで谷本氏の著作を全て読んだ私としては、例えば知人が労働契約で会社と揉めることになったとしたら、そういう場合、May_roma氏なら、その知人に、「借金してでも、弁護士雇え!相手はプロなんだから、こちらも最強のプロを雇え!」とアドバイスする方が自然なのでは、と思ってしまうのです。

で、大金を出して雇った弁護士、大金を貰って働く弁護士なんですから、「メディア対策」して当たり前でしょう。

この短期間に大手企業の社長がメディア対応するレベルでの準備が施され、小保方氏は完璧なメイクと髪型で会見に登場しました。この4人の弁護士により、相当用意周到なメディアプランが練られ、何度もリハーサルが繰り返されたことでしょう。

私が読んでいて、とても残念だった上の文章なのですが。
3月31日に、小保方氏が理研から最終報告書を渡されてからたった10日後の会見。
最終報告書を小保方氏が受け取ったその時にも弁護士は同席していたそうですから、それ以前から会見の準備をしていたかもしれませんが、ベテラン敏腕弁護士であっても、対応すべき最終報告書を実際に手にして検討しなければ「対策」も何もできなかったでしょうから、本当に短い期間しかなかったと思います。
しかもその期間、小保方氏の自宅は、マスコミに包囲された状況であり、「大手企業の社長」がするように会見場を模した場所でのリハーサルなどできなかったのは明白です。
「何度もリハーサルが繰り返されたことでしょう」というのは、事実からは遠いのではないかと思います。
そして、谷本氏は小保方会見批判一色なので、メルマガでは触れていませんが、謝罪会見におけるリーダーシップ論をあれだけ主張する彼女が気がついていないはずはないと思うのですが、私があの会見で、舌を巻いたこと、最も驚嘆したことは、小保方氏の頭の回転の早さ、質問に対する集中力と的確な回答もさることながら、小保方氏にはあらゆる意味で「失言」「失敗」がなかったことですね。
これは「泣いた/泣かない」なことより余程重要なポイントであり、ジェンダーや年齢と関係なく、小保方氏の高い知性が為せる技だと、アンチであっても認めてしまうことでしょう・・・と思いきや、これを「演技」と言っている人が多いのですね。
2時間半の会見で綻びを見せない「演技」ねえ。
「懲りない万年失言政治家」麻生太郎氏を筆頭に、我が国の政治家は、「発する言葉に障害がある方々」がとても多いです。
また弁護士を雇って日々メディア対応に励んでいる大企業のトップの方々にしても、最近ではNHKの籾井会長が好例ですが、同様に悲惨です。
政治家や大企業のトップであっても、敬語レベルからめちゃくちゃ、Political Correctnessという概念さえなく、また表面は取り繕っても本心が言葉尻に滲み出てしまう、という例は枚挙に暇がありません。
彼らは、知性もなく、演技もできない、ということになりますね。
翻って、今回の2時間半にわたる会見の中で、小保方氏には「失言」が全くありませんでした、これは見事というしかありません。
彼女は、言質を取られるような発言は回避し、関係者に迷惑がかかるような個人名やまだ未発表の事に関して口を滑らせることもなく、そして終始、理化学研究所及び論文共著者に対しては敬意を持って話していました。
これは、「30歳のいい歳した大人」であっても、かなり難しいことです。
また、短期間にベテラン弁護士に訓練されて一朝一夕に身につくものでもありません。
では、何故彼女が、これを出来たのか?
それは、理研や共著者に対する敬意は本心であるので取り繕ったり演技する必要がなかったことと、大人としての言葉遣いや振る舞いを、彼女、小保方氏が既に身につけていたから、以外にありません。
1月末の「STAP細胞発見」のニュース以来、「いい歳した大人の研究者」である小保方氏のご両親や家族の詳細までがマスコミによって報道されていましたが、小保方氏は、そういうご家族に囲まれて育った環境の中で、自然に「大人としての発言の有り様」というのを身につけたのでしょう。
昨今、これは子どもを東大に入れることよりも難しいことかもしれませんが。
いわゆる、「ご家庭の教育がしのばれる」というヤツですね。
そういう小保方氏であったから、弁護士の先生方も会見の準備が楽だったと思います。
会見における一般的注意事項を、Skypeなどで伝えるくらいで済んだから、短期間で準備もできたのではないでしょうか。
とにかく、小保方氏が、個人が組織に対して職を賭して不服申し立てをするにあたって、雇われた弁護士はプロの仕事をしたわけです(結果はまだわかりませんが)。
これは、きっと谷本氏曰くの、北欧州や北米レベルを十分満たす、在るべき大人の対応であり、望ましい社会の在り方ではないのでしょうか。


さて、谷本氏はメルマガでこうも言っています。

小保方氏は完璧なメイクと髪型で会見に登場しました。


という、前掲の谷本氏のメルマガ上での発言やTwitterにも、私は驚きと残念な気持ちを抱かずにはいられません。
以前他のブログ(WirelessWire News)で、STAP細胞発見という1月の会見時の報道(割烹着やらリケジョやらムーミンなどに注目したもの)を批判して、

この様な画期的な発見があった場合、北欧州や北米のメディアでは、詳しく報道されるのは発見の事であって、発見者の私生活や趣味の事ではありません。(中略)また、性を強調した報道だった場合は、大変な反論が起きるでしょう。一晩泣き明かした30歳若手女性研究者と書く我が国にはゴシップ新聞しかないらしい WirelessWire News

と書いていらっしゃるのですが、これは大手メディアに限ったことなのでしょうか。個人とはいえネット上では大きな影響力を持つ谷本氏のメルマガでは、メイクや髪型について言及するのは許され、twitterなら、ファンデやシャドーやヘアセットに関して憶測で発言しても許されるのでしょうか?

「30歳のいい歳した大人」が、会見場の記者軍団のみならず、テレビカメラの向こうにいる何百万人の人々に向かって会見をするに当たって、素っぴんでボサボサ髪で臨むことが、谷本氏が言うところの「北欧州や北米」レベルの会見の作法なんですかね?
谷本氏が「謝罪会見の見本」として挙げた、女性裁判官や政治家、CEOの会見は、アメリカ人とイギリス人のものです。
確かに、皆、服装音痴もいいとこ、髪の毛ボサボサ(元CEO)、変な紫の花柄ブラウス(イギリス人、花柄好きですよね)にオフィシャルな場に相応しいとは言えないカーディガン(元裁判官)、トップスがあろうことか何とカットソーにカジュアルなネックレス(議員)、スーツは着ているけどインナーのシャツのボタンがどうみても2つほど開け過ぎ(政治家)、といった風なのですが、確かに、北欧州と北米は、社会的ポジションに関係なく、元からそういう服装音痴の女性が多いのです、リーダーシップとは関係なく。
つまり、元々お洒落な国ではないのです、申し訳ありませんが。
いみじくも谷本氏自身が「北欧州と北米」と限定しているように、イギリス、アメリカ、そしてドイツを加えて、この三か国の女性は、お世辞にも、ファッションセンスの偏差値が高いとは言えません。
谷本氏の「北欧州」には、フランスは入っていないようですが、例えばフランスの女性閣僚や、IMF専務理事のラガルド氏などは、メイクも髪型も服装も、気合い入ってますよ。
谷本氏は前掲のようにTwitterで、

シャドーもファンでも多分スポーツ用か舞台用の奴ね。あれ泣いても平気なの。

女は化粧するから、ファンデの厚さがどのぐらいかとか、みればわかんだよね。すぐに。

とツイートしていますが、このツイートは、小保方氏が自分自身でファンデーションやシャドーを選んで、自分自身で厚塗りメイクしていること前提ですよね。
小保方氏は記者会見の会場であったホテルの美容室でメイクとヘアをやってもらったようですが、そうならば、「シャドーもファンデも多分スポーツ用か舞台用の奴」というのは、まさに見当違いであり、小保方氏自身はメイクしていないのなら、シャドーやファンデの選びようがありませんし、美容師さんからパフを奪い取って自分で厚塗りできるはずもありません。
ホテルの美容室って、元々結婚式やら成人式やらパーティーやらのためにヘアとメイクをしてもらう人が多いので、まさにヘア・メイクのプロである美容師さんが専用の化粧品使うんですよ、ただし「スポーツ用か舞台用」ではないと思いますが。
プロの美容師さんですから、小保方氏の顔色の悪さをカバーするためにファンデは濃いめにしたんでしょう、プロとして。
1月末の会見の時も、同様にヘアメイクは美容室だったのでしょう、それこそ「みればわかんだよね」レベルでわかりますが。
谷本氏は、「頬こけシャドー」だの「泣くのを前提にウォータープルーフのマスカラ」などと書いているしたり顔のツイートをリツイートしていますが、シャドーやファンデーションはプロである美容師がプロとして勝手に選ぶわけですし、そもそもプロのメークですからマスカラが万が一にもはげ落ちることがあってはならないのでウォータープルーフどころかお湯でもなかなか落ちないマスカラを、小保方氏の意志に関係なく黙っていてもされちゃいますよ。
そうやってプロの手にかかった作品である「結婚式の間中感激で泣き続けていても、マスカラもファンデも決して流れない花嫁」を、見たことがないのでしょうか。
美容師さんも、小保方氏のメイクに関して、プロとしてプロの仕事をしたのです。
ヘアスタイルについても、1月も今回も、あれは本人が「巻いた」わけではないんでしょう、美容室なら。
女性なら、既に1月の会見の小保方氏のヘアスタイルを見て、あれは美容室でセットしたものだと気付きますよね。
今回だって、頭頂部を膨らましてそれを不自然でなくサイドから回した毛と一緒にした、一糸乱れぬハーフアップ。そしてあの艶と、あの巻きは、プロの美容師さんのお仕事です、小保方氏が自分で髪の毛巻いたわけではないのです。

ハーバードへ留学していた頃の小保方氏は、他の大勢のアジア系の留学生と変わらず、素っぴんノーメイクで、髪もストレートだったようです。
谷本氏自身もそういう留学生の中の一人であった時代があるのですから、お分かりになるはずなんですが。




繰り返しますが、今回の小保方氏の会見は、理研の調査委員会の最終報告書に対する不服申立書に関するそれ、でありました。
何故、小保方氏が、弁護士を雇って、体調不良を押してまで会見を開いたか?
それは、不服申し立てをしないということは、最終報告書を認めたことになり、それで先ず起こることは、懲戒免職です。
これに関しては谷本氏も別のメルマガ(STAP細胞問題、ほんとにそれでいいの?|世界のどこでも生きられる|May_roma|cakes(ケイクス) )で、

こっちの研究者や学者がコピペしちゃダメと書いてあるのにやったら、ルールをそのまま適用されてジ・エンドですよ。若い、女だ、ガイジンだ、おっさんだ、家族が病気だは関係がない。そういう公正さがあるから、外国から優秀な人々がやってくる。国内の人だって安心して頑張れるわけです。少なくとも制度上は公平だから。

と書いていらっしゃって、これには私も100%同意しますが、まさに今回の会見は、この「ルール」を定義するための不服申し立てではなかったのでしょうか。
会見で、室谷弁護士が示した小保方氏側の「ルール」の定義について、解説・報道したものを殆ど見ません。
本来はこれが会見のキモであるはずで、不服申し立てをして、それを説明する場であったわけです。
それは、「若い、女だ、ガイジンだ、おっさんだ、家族が病気だ」と関係なく、不服の申し立ては権利として「制度上は公平」で誰にでもあり、谷本氏から見れば、いけすかない女かもしれませんが、小保方氏にも許されていることなのではないでしょうか?
こういう正当な不服申し立てを、自分の権利を主張することにかけては一歩も引かない国に暮らす谷本氏はまさか否定されるわけではないと思います。
谷本氏が、May_romaとして怒るとしたら、理研が、不服申し立てを科学的に論破するのではなく、「世間をお騒がせしているから」「これ以上騒動を長引かせたくないから」という、「空気」だけで(「ルール」ではなく)、一人の研究者の首を切った時、ではないんでしょうか。

そして、役所が作った法律には「契約書に書いてあることを破った会社にはこうこうこういう制裁があります」と書いてあるから。

と同じくcakesでおっしゃっているわけですから。理研は契約書に書いてあることを破ってはいけませんね。
谷本氏は寧ろ、「理研は、世間の『空気』で、科学者を首にしてはいけない」と言うべきなのではないでしょうか?
私も、小保方氏が理研を首になるとしたら、それは小保方氏がぐうの音も出ないような「ルール」に則ったものでなくては、逆に禍根を残すことになると思っています。
小保方氏が、彼女に許された「不服申し立て」という手段を使い、弁護士を雇って会見の準備をして全力で自らの主張をしたことだけは、公平に評価すべきなのです。
その上で、今度は理研がどう対処するかを評価する、ということになるのではないでしょうか、冷静な傍観者としては。


また、谷本氏がリツイートしている下の発言ですが、

これとよく似た発言をされる方が多いのですが、今回の会見は、「STAP細胞が存在するか否か」を説明する場ではなかったわけです。
もっとも、多くのマスコミの記者が、理研の会見の時と同様にバカの一つ覚えで何度も「STAP細胞はあるんですか?」と質問したので、小保方氏がそれに大真面目に「STAP細胞はあります。」答えただけのことです。
このツイートをされている内田麻理香氏は、「理研で行なわれた実験ノートを会見の場に持参して、小保方氏の一存だけで公開してはいけない理研での実験内容を報道陣に晒すべきであった。」「本人の了解もとっていないのに、実験に成功した人物の名前を晒すべきであった。」と言うのでしょうか?
もし、内田氏がお気に召すような行動を小保方氏がとっていたら、それこそ、その場で小保方氏は、研究者としても組織人としても社会人としても一発でアウト、ですよね。
同様に、はてなのホットエントリーに入っていたkagura_may氏の「芸能人」小保方晴子に科学者の姿はもう求めない件についてというタイトル(酷いですね、このタイトル)の、下の文章

明確なデータや物証を示すことなく、情緒的な表現や泣きの一手に終始した姿は、科学者のそれに非ず。

「明確なデータや物証」は理研の研究室内にあって、そこには小保方氏は現在入室できないのでしょう?どうやってデータや物証を示せというのでしょう?
しかも、理研内の実験のデータを公開するには理研の許可も共同研究者の許可も必要なのではないでしょうかね、ド素人が考えても。
また、「情緒的な表現」が何を指すのかは不明ですが、「泣きの一手に終始した姿」というのは、2時間半の会見のうちの5秒の場面のことを言うのならば、随分公平性に欠ける発言だと私は思いますが、だからこその突拍子もないタイトルになるのでしょうね。


谷本氏には、内田麻理香氏やkagura_may氏に代表される、常識がないというか、一般的想像力に欠ける発言を諌める発言を是非ともして頂きたいのです、ツイッター上でかくも大きな影響力をお持ちなのですから。


最後に、ファンとして。
私もつい先日Kindleで読み終えた、谷本氏の近著「日本の女性がグローバル社会で戦う方法」

日本の女性がグローバル社会で戦う方法

日本の女性がグローバル社会で戦う方法

(ちゃんと宣伝もしておきます)
ですが、谷本氏が勧めている生き方に、小保方氏はかなりの部分で当てはまってはいませんか?
小保方氏は、谷本氏が忌み嫌う「日本女性の同調圧力」から飛び出している稀有な例であり、谷本氏の主張「年齢、経歴、失敗を気にして挑戦しないのは人生の大損」「海外に逃亡せよ」「結果を出しまくって黙らせろ」「稼げるスキルを身につけなさい」(目次より)をことごとく実践しています。
ネット民みんなが頼りにするコワモテ「May_roma姐さん」である谷本氏には、物事を是々非々でぶった切って頂きたいのと同時に、不遇な日本の不遇な若者、特に女性の芽を摘まないで頂きたいです、「出る杭を打つ」人に、「May_roma姐さん」だけにはなって頂きたくありません。

そして、最後の最後にもう一点、谷本氏に伺いたいことが。
BLOGOSのメルマガ有料版の「Q&Aコーナー」にあった一文に、ミーハーなファンである私は目が釘付けになってしまいました!
それは、

ワタクシは最近イギリスの幼稚園と小中高の見学にいったりしているのですが(子供の将来の学校を選ぶため)随分面白いことをやっているな、少人数でいいな、自由でいいなと思うことがあります。


↑ 言わずともわかる黄色の箇所ですが、早とちりした私は、すぐさまGoogle様の検索ボックスに、「may_roma 妊娠」と入れてみたのですが、めぼしい噂は何もヒットしませんでした。
海千山千のネット民が騒いでいないということは、「子供の将来」の「将来」は、「近未来」という意味ではなく「いつか」という意味なのだと、逸る心を押さえて納得しようとしているところです。



続いて書きました。

小保方氏に対する、めいろま(May_roma)こと谷本氏の暴走&迷走があまりに酷いので