投票日前日の深刻な悩み@東京選挙区


私の投票人生史上、最も困難な選択を迫られる選挙になりそうな、第23回参議院選挙の投票日は明日7月21日です。

私が居住する東京都選挙区(改選数5)に立候補されている20名!の方々は、届け出順じゃなくて、私が勝手に分類して以下のようになります。


政党からの立候補者黄色斜字は現職)
自民党 丸川珠代(現職) 武見敬三(現職)
民主党 鈴木寛(現職)
公明党 山口那津男(現職)
みんなの党 桐島ローランド
共産党 吉良佳子
維新の会 小倉淳
みどりの風 丸子安子



諸派及び無所属の立候補者(ちなみに「諸派」とは政党要件「国会議員5名以上所属または直近の衆参選挙で得票率2%以上」を満たしていない政党や政治団体なので、スマイル党や幸福実現党はこれに属します)
大河原雅子(現職)
山本太郎
中松義郎
マック赤坂
釈量子
鈴木信行
又吉光雄
松本実
森純
犬丸勝子
中村高志
西野貞吉


私は都民になってまだ2年経っていないので、前回2007年の選挙、即ち安倍総理が辞任する理由にもなった自民党ボロ負けの2007年の参議院選の様子がわからないので、色々と調べてみました。


前回2007年の選挙の当選者の順位と得票数・得票率は(ちなみに投票率は、57,87% だったようです)以下です。

1 大河原雅子(民主) 1,087,743票  18,4%
2 山口那津男(公明)  794,936票  13,5%
3 鈴木寛(民主)  780,662票  13,2%
4 丸川珠代 (自民)  691,367票  11,7%
5 川田龍平(無所属)  683,628票  11,6%
次点 保坂三蔵(自民)  651,481票  11,0%


この2年後の2009年の政権交代選挙においては、東京選挙区は民主党の圧勝(25議席中21議席獲得)。← これはわかりますが、更に2年後の2011年、震災直後の都知事選では、都民は現「日本維新の会」共同代表の石原慎太郎氏という、大河原雅子氏とは対局にあるような人物を得票率43,4%で当選させているのですから、よくわかりません、ついでに昨年の都知事選で猪瀬直樹氏を433万8936票という、個人として日本の選挙史上最多得票記録で当選させている「都民の民意」というものも、新参者の都民の私には理解できません。

さて。
上の表には載っていませんが、2007年の選挙でも、ドクター中松氏、マック赤坂氏、又吉イエスなどの顔ぶれは変わっていません。他には、この選挙の僅か2ヶ月後にお亡くなりになった建築家の黒川紀章が出馬されていたり、現在はみんなの党所属の川田龍平(今回は比例区)が出馬されていた選挙だったようです。

今回の選挙は改選数5で現職5人、ですが、この黄色斜字の「現職」5人がそのまま前回東京選挙区で当選したわけではないようです。
自民党公認武見敬三は「現職」となっていますが、前回の2007年の時には、比例区で落選したものの、同じ自民党比例区で上位で当選したヤンキー先生こと義家弘介議員が衆議院選挙に出馬するために辞職したのを受けて繰り上げ当選になった、ということらしく、今回は選挙区からの立候補らしいです。自民党は前回は1議席しか確保できなかったのですが、ここのところの追い風を受けて、丸川珠代氏と武見敬三氏とで、2議席確保するつもりなのでしょう、さすがの戦略です。


前回4位当選だった丸川珠代は、情勢予想では他の候補を引き離し一歩リードしているそうです。ただ、彼女のウェブサイトの「政策」のところには、「原発」の二文字はありませんし、色々な政策アンケートを見ても、丸川氏は原発に関することだけではなく、重要な論点について、「無回答」や「どちらとも言えない」という回答が多いのですね。東京に住んでいて、小さい子供がいて、原発についてどう考えているか、というのは有権者としては知りたいところですが(それだけが決め手ではありませんが)、それについては有権者に真摯に答えているとは言えません。地方ではなく東京都選挙区からの立候補、しかも東大の経済学部出身なのですから、都市に住むインテリ生活者の感覚を以て、政治に臨んでほしいところですが、そういう気概というか、この先プロの政治家として大臣でも総理大臣でも目指す、という姿勢は感じられませんね。初挑戦の選挙ならば、アナウンサーとしての知名度を全面に出すのも致し方ないのかもしれませんが、2期目を目指すのならば、地道な活動や勉強も必要でないかと思います。


前回民主党公認で東京都選挙区でトップ当選した大河原雅子が無所属なのは、都議選で獲得議席共産党議席を下回って真っ青になった民主党が「二人擁立すると共倒れになる」という危機感を抱いて、候補者を1本化すべく、「苦渋の選択」で公示日2日前に大河原氏の公認を取り消したから、だそうです。それだけで民主党には投票したくなくなりましたが・・・。ヤル気あるのでしょうか?「1議席だけ確保すればよい」という後ろ向きの姿勢が悲しいです、もう終わっていますね、民主党。失うものはもう何もないのですから(都議会では第4党だし)、2人公認して2議席獲得!目指して死に物狂いで頑張ればよいではありませんか。前回、2位の候補者を得票数で30万票も上回ってトップ当選を果たした大河原氏を外すとは、どういう「苦渋の選択」なのかと思います。しかし一方、大河原氏は比例出馬を断ったとのことですが、まあ気持ちもわかりますが、大局的に見るとどうなのか。この選択が、氏本人にとって、また党にとって、吉と出るのか凶と出るのか、そういう計算が個人も党もできないところが民主党ですね。



今や飛ぶ鳥を落とす勢いと申しましょうか、破竹の勢いの「自公連立政権」の一方の党首である山口那津男は、前回の選挙の時はまだ党代表じゃなかったんですね。ダミ声でインパクトがあった太田昭宏前代表が、2009年の政権交代の選挙でまさかの落選、で、党代表を辞任したのものですから、急遽、党代表のお鉢が、それまではあまり存在感がなかった山口氏に回ってきたのでしたっけ。どこかのブログで、「卑しくも連立与党の党首ならば、衆議院から(選挙に)出るべきだ。」というもっともな主張を読んだのですが、山口氏は元々は東京選出の衆議院議員だったようですよ(それすら忘れられているほど、存在感がなかった?)。警察官僚から国会議員に転じた平沢勝栄氏(自民党)に、二度までも小選挙区で負けて、参議院に鞍替えしたようです。「自民党が暴走しそうな時、諌めたり、止める存在が必要」だとおっしゃっていますが、本当にそれを実行する胆力がおありになるのか・・・。


大河原氏を退け、民主党から唯一の公認候補として立候補している鈴木寛ですが、私のようなド素人が考えても、何故鈴木氏の方を比例区に転出させなかったのか、不思議です。鈴木氏のウェブサイトを見ると、「すずかんを応援する会」とやらには、発起人代表の楽天会長三木谷浩史氏を筆頭に綺羅星の如く各界の有名人が発起人として名を連ねています。労組のみならずこれだけの組織票があるのならば、鈴木氏こそ比例区から出るべきではなかったのでしょうかね?最初から2議席取ることを諦めた上にこの戦略では、周到に2議席確保を狙ってくる自民党の敵では最早ありませんね。ここでも、民主党のダメさ加減が露呈しています。しかも、選挙終盤になって、鈴木氏には、3.11時SPEEDIの観測値の隠蔽に関してと、親学推進議員連盟に関して、デマなのか、真実なのか、俄にはどちらが正しいのかわからない情報が飛び交っていて、私でなくても、「判断保留」するでしょうね。


それから、何かと話題になっている山本太郎ですが、先日街頭演説をしているところを通りかかる機会がありました。右後頭部の頭髪空白部分も拝見致しました。それとは関係なく、結構多くの大学生と思われる若者が足を止めて、演説に聞き入っているのにびっくりしました。野次馬的なものではなく、35度を超える酷暑の中、真剣に聞いていました。政治に無関心な若者ばかりではないのですね。・・・と思ったら、「メールメール大作戦」とやらで、あわや公選法違反になりかねなかった、という事件が昨日ありました。


そして、東京都選挙区の選挙公報は、スゴい!としか言えません、何と総勢20名の立候補者の絢爛豪華な公約が読めてしまいます。中松義郎氏、マック赤坂氏、又吉光雄氏らの、他では絶対に読めない政策が読める(しかも顔写真付き!)だけでなく、「象徴天皇制廃止」と訴える候補者(手書きのメールアドレスの方)の下に、「天皇皇后両陛下が談笑していらっしゃる肖像の一万円紙幣を発行して、それを東北復興に充てる」という候補者の主張があり、「給与の現金支給化、キャッシュカード廃止」をうたう候補がいれば、「現行憲法破棄、核武装実現」と書く候補者がいて、本当に日本は言論の自由が保障された民主主義国家なのだと、しみじみ思わされました。ただ、ひところに比べて、明らかに保守主義色が強くなっていることは、確かだと思います。反対に、昔はよく見られた「革命」の二文字を使っているのは、スマイル革命で有名なあの方だけでした、時代でしょうか。



そして明日に迫った投票日。
実際に誰に投票するか?
ですが、選挙放り出して、どこか海か山にでも行ってしまいたいくらい、投票したい候補がいません。


私は、
憲法改正には賛成だけれども、96条改正には反対」
という考えなのですが、こういう立ち位置だと、死んでも憲法を守る立場である左側の政党には投票できないし、かと言って自民党に投票すればすぐさま96条を改正してしまうでしょうし、どうしたら?
集団的自衛権には賛成だけれども、首相の靖国神社参拝には反対。」
原発の再稼働に反対だけれども、外国人参政権には反対。」

そんなことですから、ボートマッチを色々とやってみたのですが、左の政党から右の政党まで殆ど同じくらいのマッチ度になってしまうんですね。ボートマッチ、使えないです。

朝日新聞ボートマッチ
毎日新聞ボートマッチ


私は或る意味合理主義者なので、政党公認の候補に投票することを前提として。
で、投票&開票日前日の今日の情勢では、どうやら自民党公認の二人の候補は当選しそうなので、「自民党議員を当選させない」ために誰かに投票する、という企てはもうできそうにありません。
投票日前だというのに誰もが自民党が大勝することを確信しているというこの現実の中で、では、どこの党に投票すれば、私個人的には好ましくない方向にカーブしていこうとしている今の日本を少しでも軌道修正できるのか?

自民党に歯止めをかける」と言う、公明党山口那津男氏?
「手堅く1議席」などと、最初から勝負をするつもりがない、民主党鈴木寛氏?
都議選の勢いをかって、議席獲得に燃える、共産党吉良佳子氏?
党はともかく、候補者本人を見ると、どうしてもご母堂の影がちらついてしまう、みんなの党桐島ローランド氏は選択肢外。
維新の会は、最初から選択肢にありません。と同時に、みどりの風も今回はご遠慮させて頂いて。


去年暮れの総選挙まで国政選挙では、実は自民党の候補者以外には投票したことがなかったワタシです、2009年の政権交代の選挙の時でさえ、自民党に投票致しました。
コンサバが服着て歩いている人生を送ってきて(ファッションはコンサバの限りではありませんが)、自民党が大勝した去年暮れの選挙で、世の流れとは逆行して人生で初めて民主党に投票したのですが、結果はご存知の通りです。
民主党惨敗という選挙結果だけではなく、その後の民主党の体たらくは、人生半ばのオバサンが人生で初めて自民党以外の候補に対して投票した決死の覚悟を木っ端微塵に粉砕してくれましたので、民主党には今更投票したくありません。


・・・とすると、残った選択肢は
公明党山口那津男
共産党吉良佳子
の2択!!!


これって、究極の選択ではないでしょうか?
何かのイジメか、神(共産党無神論で神様いませんから、日蓮大聖人?)が私に与え賜うた試練か?
私の人生において、この2つの選択肢の中から1つを選ばなくてはならない日が来るなんて!
投票用紙に「公明党」とか「共産党」とか書く日が来るなんて、誰が想像したでしょうか!


どちらに投票するか、鉛筆倒して決めるか、気休めにもう一度ボートマッチやってみるか・・・

案の定でした。

↑ これは朝日新聞のボートマッチ

毎日新聞の方も似たようなものでしたが、一番「一致度が高い政党」は何と「生活の党」でした!!!

ロシアに亡命したい気持ちになってきた、投票日前日。